フロン排出抑制法

Freon

第一種特定製品の管理者の取組み

第一種特定製品(業務用冷凍空調機器)の管理者の方々には以下の事項を定めた国が定める「第一種特定製品の管理者の判断の基準」の遵守を通じて、使用時におけるフロン類の漏えい防止に取り組むことが求められます。

  • 管理する第一種特定製品の設置環境・使用環境の維持保全
  • 簡易点検・定期点検
  • 漏えいや故障等が確認された場合、速やかに修理を行う。修理を行うまでのフロン類の充塡の原則禁止
  • 点検・整備の記録作成・保存
  • 整備の際、整備業者等の求めに応じて当該記録の提示
  • 一定量以上フロン類を漏えいさせた者は、算定漏えい量等を国に報告することが求められます。また、国はその算定漏えい量等を公表します。
  • 機器にフロン類を充塡又は回収する必要がある場合、整備者は充塡又は回収を「第一種フロン類充塡回収業者」に委託しなければなりません。
  • 機器の廃棄等を実施する者は、フロン類を「第一種フロン類充塡回収業者」に引き渡すか、フロン類の引き渡しを設備業者等に委託し「第一種フロン類充塡回収業者」に引き渡す必要があります。また、その際、行程管理制度に従って、行程管理票(回収依頼書又は委託確認書)の交付等が必要です。
  • 【簡易点検の頻度】

    種  類圧縮機電動機定格出力点検頻度
    全ての第一種特定製品
    ※エアコン
     冷凍・冷蔵機
    全て
    ※主な対象機器:
      業務用エアコン、別置型ショーケース、冷凍冷蔵ユニット、冷凍冷蔵用チラーユニット
    3ヶ月に1回以上

    【定期点検の頻度】

    種  類圧縮機電動機定格出力点検頻度
    冷凍・冷蔵機器7.5kW以上
    ※主な対象機器:別置型ショーケース、冷凍冷蔵ユニット、冷凍冷蔵用チラーユニット
    1年に1回以上
    エアコン7.5kW以上 50kW未満
    ※主な対象機器:大型店舗用エアコン、ビル用マルチエアコン、ガスヒートポンプエアコン
    3年に1回以上
    50kW以上
    ※主な対象機器:中央方式エアコン
    1年に1回以上

    第一種フロン類充塡回収業者の取組み

    第一種特定製品へフロン類を充塡し、又は第一種特定製品からフロン類を回収することを業として行おうとする者は、「第一種フロン類充塡回収業者」として、都道府県の登録を受ける必要があります。
    フロン類の充塡、回収を行う際には、それぞれ充塡に関する基準、回収に関する基準に従う必要があります。

  • 回収したフロン類について、自ら再生する場合等を除き、「第一種フロン類再生業者」又は「フロン類破壊業者」もしくは「省令49条認定事業者」に引き渡し
  • フロン類の充塡・整備時回収の際は、整備を発注した第一種特定製品の管理者への充塡・回収証明書の交付又は情報処理センターへの充塡・回収情報の登録
  • 第一種特定製品整備者又は第一種特定製品廃棄等実施者からフロン類の回収等の費用に関する料金について説明を求められたときは、その説明が必要
  • フロン類の充塡量・回収量等に関する記録を作成し、5年間保存するとともに、毎年度都道府県に報告する
  • 第一種特定製品整備者や第一種特定製品廃棄等実施者、第一種特定製品引渡受託者からフロン類の引取りを求められたときは、正当な理由がある場合を除き、フロン類を引き取る
  • 第一種特定製品の廃棄時等にフロン類を引き取った場合は、引取証明書を交付するとともに、その写しを3年間保存する
  • 第一種特定製品の廃棄時にフロン類が残存していないことを確認した場合には、確認証明書を交付するとともに、その写しを3年間保存する
  • 第一種フロン類再生業者・フロン類破壊業者から交付を受けた再生・破壊証明書について、整備を発注した第一種特定製品の管理者又は第一種特定製品整備者に回付するとともに、その写しを3年間保存する
  • フロン類の充塡の際はフロン類の充塡について、フロン類の回収の際はフロン類の回収について、各々十分な知見を有する者が行う又は立ち会う
  • 冷媒フロン類取扱技術者

    点検、回収、充填に関して、十分な知見を有する技術者として認められている資格
    【資格の種類】

    名称第一種 冷媒フロン類取扱技術者(点検・回収・充填)
    (認定団体:(一社)日本冷凍空調設備工業連合会)
    第二種 冷媒フロン類取扱技術者(点検・回収・充填)
    (認定団体:(一財)日本冷媒・環境保全機構)
    知見点検回収充塡点検回収充塡

    全ての機器

    全ての機器

    全ての機器

    一定規模以下の機器(※1)

    全ての機器

    一定規模以下の機器(※1)
    有効期間5年
    (5年毎に更新あり)
    5年
    (5年毎に更新あり)
    受講資格有資格者(下記の1),2)両方とも必須。)
    1)業務用冷凍空調機器の保守サービスの実務経験(※2)を3年以上有すること。
    ただし、(5)ウ.に該当する者は、保守サービスの実務経験は不要とする。
    さらに、職業能力開発促進法に定める公共職業能力開発施設(栃木県では栃木県立県央産業技術専門校 建築設備科)において、対象の技能照査に合格かつ職業訓練を修了した者は、保守サービスの実務経験を1年以上※3又は2年以上とする。

    実務経験が3年未満の場合
    職業能力開発促進法に定める公共職業能力開発施設
     訓練時間2,800時間以上 1年以上※3

    ※3 栃木県では栃木県立県央産業技術専門校 建築設備科の普通職業訓練で、設備施工系 冷凍空調設備科の技能照査合格証書及び修了証書の写しが必要になります。

     訓練時間1,400時間以上 2年以上

    2)下記の資格の一つ以上を保有していること。
     (1)高圧ガス製造保安責任者(冷凍機械)一種・二種・三種
     (2)冷凍空気調和機器施工技能士 一級・二級
     (3)冷凍空調技士 一種・二種
     (4)冷凍空調工事保安管理者 A区分・B区分・C区分
     (5)その他上記資格者と同等以上の知見を有する者と認められた者

    ア.高圧ガス保安協会認定の冷凍装置検査員(旧)
    イ.冷凍空調工事保安管理者に係る保安確認講習修了者
    ウ.高圧ガス製造保安責任者(甲種化学又は機械、乙種化学又は機械、丙種化学)でかつ業務用冷凍空調機器の製造・品質管理業務に5年以上従事した者
    エ.高圧ガス製造保安責任者(冷凍機械一種・二種・三種)試験合格者
    オ.冷凍空調技士(一種・二種)試験合格者

    有資格者(下記の1),2)両方とも必須。)
    1)業務用冷凍空調機器の保守サービスの実務経験(※2)を1年以上有すること。

    2)下記の資格の一つ以上を保有していること。
     (1)冷媒回収推進・技術センター(RRC)が認定した冷媒回収技術者
     (2)フロン回収協議会等が実施する技術講習会合格者
     (3)高圧ガス製造保安責任者(冷凍機械) 一種・二種・三種
     (4)冷凍空気調和機器施工技能士 一級・二級
     (5)冷凍空調技士 一種・二種
     (6)冷凍空調施設工事保安管理者 A区分・B区分・C区分
     (7)技術士(機械部門・衛生工学部門)
     (8)自動車電気装置整備士

    (ただし、平成20年3月以降の国土交通省検定登録試験により当該資格を取得した者、又は平成20年3月以前に当該資格を取得し、各県電装品整備商工組合が主催するフロン回収に関する講習会を受講した者に限る)
    (9)その他上記(3)から(6)の資格者と同等以上の知見を有する者として実施細則で定められた者

    無資格者
    1)業務用冷凍空調機器の保守サービスの実務経験(※2)を3年以上有すること。

    (※1)空調は圧縮機電動機又は動力源エンジンの定格出力25kw以下の機器。冷凍冷蔵は圧縮機電動機又は動力源エンジンの定格出力15kw以下の機器。
    (※2)業務用冷凍空調機器冷媒フロン類取扱技術者規程(以下、「規程」という)第13条に定める「実務経験」とは、原則として、『冷凍設備業』を行っている企業でかつ『高圧ガス販売』事業所において、施工、保守・メンテナンス業務の経験をいう。
    ただし、「実務経験」の判断がつかない場合は、規程第11条に定める講習認定委員会にて検討する。

    RRC冷媒回収技術者

    フロンの回収に関して、十分な知見を有する者として認められている資格
    【RRC登録 冷媒回収技術者 (回収専門)】

    名称RRC登録 冷媒回収技術者
    業務及びその対象点検回収充塡
    _
    全ての機器
    _
    有効期間3年(3年毎に更新あり)
    受講資格特になし

    RRC登録 冷媒回収技術者 資格との関係について

     現在、「フロン回収の専門資格」である『RRC登録 冷媒回収技術者』の資格は、業務用冷凍空調機器からの回収作業に関して、「十分な知見を有する者」として、全国で認められています。今後も「フロン回収の専門資格」として認定を行っていきます。
    一方、新たに創設した『冷媒フロン類取扱技術者(第一種・第二種)』の資格は、前述の通り、「フロンの点検・回収・充塡」の資格となり、回収の知見も含んだ資格となります。日頃の業務において、業務用冷凍空調機器についてフロンの回収だけでなく、フロンの充塡・回収・点検を行う冷熱技術者の方は、今後の資格取得をご検討下さい。
    『RRC登録 冷媒回収技術者』の資格を保有している場合、業務用冷凍空調機器の保守サービスの実務経験が1年以上あれば、『第二種冷媒フロン類取扱技術者』資格を受講受験することができます。

    ※『RRC登録 冷媒回収技術者』資格が『第二種冷媒フロン類取扱技術者』資格に自動移行するということは、ありません。それぞれ、別の資格となります。また、『第二種冷媒フロン類取扱技術者』資格を取得された後は、『RRC登録 冷媒回収技術者』資格を更新(継続)する必要はありません。

    資料のご案内

    資料・様式・パンフレット等がダウンロードできます。